2025-12-07

「江戸名所道戯尽」(歌川広景)に見る髪結床の風景

 安政から文久にかけての幕末期に活躍した歌川広景の代表作の一つに、「江戸名所道戯尽」があります。このシリーズには髪結床を描いた錦絵も含まれています。

2025-11-27

カエサルも悩んだ薄毛の歴史:コームオーバーの原点

 ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー、紀元前100年頃〜同44年)は、共和政ローマ末期に活躍した政治家・軍人であり、文筆家としても世界的に知られています。

2025-11-23

ヒトはなぜ「裸のサル」になったのか 体毛進化と文化の物語

 ヒトは「裸のサル」と呼ばれることがあります。体を覆うゴワゴワした硬い毛を失い、産毛のような柔らかい体毛になったためです。

2025-11-09

幕府が禁じた女髪結は、庶民の豊かさが生んだ職業

 江戸時代に徳川幕府が行った改革には、享保・寛政・天保の三つがあり、一般に「三大改革」と呼ばれています。

2025-11-04

おしろいの起源を辿る バーレーンから奈良、そして令和へ

 NHKニュース(2025年11月5日午前4時43分)で、「世界最古級の『おしろい』か 中東の約4000年前の古墳で発見」と報じられました。

2025-10-26

「婆娑羅」にみる時代の転換──華美と反骨の南北朝文化

 「婆娑羅大名」として有名なのは、室町幕府の樹立に貢献した佐々木道誉(ささき どうよ)と土岐頼遠(とき よりとお)です。

2025-10-17

「月代の質入れ」とは? 江戸末期に見られた庶民の知恵

 三田村鳶魚の『江戸ッ子』には、江戸末期の一枚摺り『そこが江戸』に記載された「月代の質入れ」という言葉が紹介されています。

2025-09-27

江戸時代から続く「おまけ商法」 仙女香と寒紅

 近ごろ、マクドナルドのキャラクターカードがおまけにつく「ハッピーセット」の人気が話題になりましたが、日本では以前からおまけ商法が存在してきました。

2025-09-17

江戸の粋を結んだ「文七元結」

 21世紀の現在、元結を使うのは大相撲の力士くらいですが、丁髷が定番だった江戸時代には、ほとんどの男性がさまざまな元結で髷を結っていました。

2025-09-15

髪は「神」に通ず――古事記に見る髪と櫛の霊力

 むかしから「髪」は「神」に通ずるといわれています。いにしえの人々は、髪の毛に霊力を感じ取っていたのでしょう。

2025-09-13

耳かき付き簪の起源をめぐる考証

 簪(かんざし)の歴史は古く、縄文時代にまでさかのぼります。当初はおしゃれのためではなく、魔除け的な目的で細い棒を頭に挿していたといわれています。

2025-09-12

歌舞伎『髪結新三』の元ネタ事件と髪結の描かれ方

 古典に登場する髪結といえば、式亭三馬の『浮世床』に登場する鬢五郎と、通称『髪結新三』(正式題名『梅雨小袖昔八丈』/河竹黙阿弥)の髪結新三がよく知られています。

2025-08-29

「げつしき」とは?江戸時代の月代道具とその語源の考察

 げつしきは月代(さかやき)にするための道具で、木製の大型毛抜きです。頭部の髪を挟んで抜き去るもので、非常に痛いだけでなく血が流れることもあったと、16世紀に来日したルイス・フロイスが記録しています。

2025-08-27

銀の毛抜き|枕草子と好色五人女に登場する高級美容道具

 毛抜きは古来より使われてきた美容道具の一つです。不要な毛を抜き、容姿を整えるための道具ですが、ときにはトゲ抜きとしても用いられました。

2025-08-20

「髪結」は「一銭剃り」ともいう|喜多村信節が示した史料

 「髪結(かみゆい)」は江戸時代に広く呼ばれていた職業名ですが、「一銭剃(いっせんぞり)」あるいは「一銭職(いっせんしょく)」とも呼ばれていました。『嬉遊笑覧』の中で喜多村信節がその出典を紹介しています。

「髪結」の誕生は? 月代剃りとの深い関係

 江戸後期に版行された『嬉遊笑覧』(喜多村信節、文政13年/1830年)には、髪結についての記述があります。

2025-08-01

戦国時代の足軽は月代だった

 真如堂縁起絵巻(鈴聲山真正極楽寺〈真如堂〉蔵)には、応仁・文明の乱以降の戦乱で活躍する足軽の姿が描かれています。

2025-07-15

「戦時版よみうり」に見る昭和女性の美意識とおしゃれ

 『讀賣新聞』(2025年7月16日・東京本社版)の「編集手帳」にて、焼失を免れた「戦時版よみうり」がデジタル化によって復活したことが紹介され、あわせて読者投稿欄の一部が引用されていました。

2025-07-05

「腕より愛嬌」江戸の髪結文化|『浮世床』鬢五郎ばなし

 『浮世床』には、髪結の仕事について鬢五郎が語る場面があります。

弟子の留吉が外出している際、客人との会話で留吉の話題が出たあと、「髪結も辛い職だのう」と話を振られた鬢五郎が、その大変さを語りはじめます。

「江戸名所道戯尽」(歌川広景)に見る髪結床の風景

 安政から文久にかけての幕末期に活躍した歌川広景の代表作の一つに、「江戸名所道戯尽」があります。このシリーズには髪結床を描いた錦絵も含まれています。