社会は刻々、変わり、価値観は時代を常に反映し、人々の生活様式は変わる。時代とともに変わりゆく髪風俗、髪文化に関する様々なお話です。
明治維新の三傑の一人、木戸孝允が桂小五郎と名乗っていた幕末のころ、京の芸妓・幾松との命がけの冒険譚、波乱に満ちた恋愛譚はいろいろな書物に紹介されていますが、ここでは明治になり正妻となった木戸松子さんの髪を結った女髪結・おたきさんの話。
江戸後期に版行された『嬉遊笑覧』(喜多村信節、文政13年/1830年)には、髪結についての記述があります。