2025-09-13

耳かき付き簪の起源をめぐる考証

 簪(かんざし)の歴史は古く、縄文時代にまでさかのぼります。当初はおしゃれのためではなく、魔除け的な目的で細い棒を頭に挿していたといわれています。

2025-09-12

歌舞伎『髪結新三』の元ネタ事件と髪結の描かれ方

 古典に登場する髪結といえば、式亭三馬の『浮世床』に登場する鬢五郎と、通称『髪結新三』(正式題名『梅雨小袖昔八丈』/河竹黙阿弥)の髪結新三がよく知られています。

2025-08-29

「げつしき」とは?江戸時代の月代道具とその語源の考察

 げつしきは月代(さかやき)にするための道具で、木製の大型毛抜きです。頭部の髪を挟んで抜き去るもので、非常に痛いだけでなく血が流れることもあったと、16世紀に来日したルイス・フロイスが記録しています。

2025-08-27

銀の毛抜き|枕草子と好色五人女に登場する高級美容道具

 毛抜きは古来より使われてきた美容道具の一つです。不要な毛を抜き、容姿を整えるための道具ですが、ときにはトゲ抜きとしても用いられました。

2025-08-20

「髪結」は「一銭剃り」ともいう|喜多村信節が示した史料

 「髪結(かみゆい)」は江戸時代に広く呼ばれていた職業名ですが、「一銭剃(いっせんぞり)」あるいは「一銭職(いっせんしょく)」とも呼ばれていました。『嬉遊笑覧』の中で喜多村信節がその出典を紹介しています。

「髪結」の誕生は? 月代剃りとの深い関係

 江戸後期に版行された『嬉遊笑覧』(喜多村信節、文政13年/1830年)には、髪結についての記述があります。

「婆娑羅」にみる時代の転換──華美と反骨の南北朝文化

 「婆娑羅大名」として有名なのは、室町幕府の樹立に貢献した佐々木道誉(ささき どうよ)と土岐頼遠(とき よりとお)です。