2022-06-10

髪結が客を床に招く

客待ちで順番待ちをしている客を床に招くにも髪結床によって流儀があったのかもしれません。

床髪はちょいと突くのが先の方 (一二六58)

先客の髪を結い終わり、髪結が客待ちで待つ客の背中をちょいと突ついて順番を知らせる、そんな情景を詠んだ川柳です。


髪結は頭てんてんして呼ばり (明二宮3)

この髪結は、客待ちを振り返り、自分の頭をてんてんと突ついて見せて「はい次の方」と順番をしらせました。


髪結の親方によって客を招く方法はいおいろあったみたいですが、そんなに広くない髪結床なので、一声かければわかるはずです。上の川柳は珍しい風景を詠んだものかもしれません。


髪結の仕上げ背中へ点を付け (一三八32)

この川柳は、髪を結い終わった客の背中をちょっと突いて、終わったことを合図する風景を詠んだものです。「ヘイおわりやした!」でもいいようですが。


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「篦頭舗」は髪結床、「篦頭」は丁髷

「篦頭舗」は髪結床、「篦頭」は丁髷を意味します。