流行の髷を結い、剃り上手で客あしらいに長けた髪結床は客で賑わいますが、すべての髪結床がに賑わっているわけではありません。なかには客が来るのを待っている髪結もいます。
〇髪結床五百羅漢のように待ち (英泉画柳樽二15)
五百羅漢はさまざまな表情をした石像です。客を待っている髪結はいろいろな表情をしている、という川柳。
〇縛られたように髪結暇で居る (明元松2)
髪結は袖が仕事の邪魔にならないように襷掛けをするのが定番です。その姿で客を待っているのが、まるで縛られたようだ、と表現した川柳。
〇湯の熱いのはたぎらない髪結床 (一六五12)
たぎらない、はうだうだしている。月代剃りで使う湯は沸騰して煮えたぎっていますが、客が来なくて髪結はうだうだしている様を詠んだ川柳。
〇たぎらねえ髪結床は湯が熱し (一一〇16)
上の川柳に同じ。
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