昭和の野球部は丸刈りが定番

 昭和の時代の高校野球は、丸刈りにした生徒ばかりでしたが、令和のいまは長髪の生徒が多い。丸刈りを指導している野球部顧問もいるが、自由でいいとしている顧問が増えたようです。

昭和の時代は、生徒が問題を起こしたら、罰として丸刈りにしたり、無理やり髪をカットする先生がいましたが、令和のいまはまずいません。禁止されている「体罰」とみなされる可能性もあるし、損害賠償請求の対象になる可能性が高いからです。

殴ったり蹴ったりするのは明確な体罰ですが、丸刈りや髪のカットは人格に対する侵害とみなされる可能性があるからです。

実際の例としては、平成の時代のことですが、中2の女子生徒が教員に髪を切られる事案があり、賠償訴訟の結果、裁判所は違法性を認め、市に11万円の支払いを命じています。

この裁判で指摘されたのは、生徒が同意していない点、保護者に確認していない点、そして教員に理容師美容師の資格がない点などで、教員の行為を不適切と判定しています。（2016年、山梨県）

学校や会社など身内の丸刈り、髪のカットもやはり理容美容師の資格が必要なのです。

昭和の時代には、まったく無頓着に行っていたことかもしれませんが、令和の時代は法令順守が最優先されています。

ところで、罰ゲームの坊主頭はどうなのでしょうか？

その場で抑え込んで丸刈りにしたら犯罪ですが、本人が納得して理美容室で頭を丸める分には問題ないようです。