「草たばね」という言葉が江戸時代使われていました。
鬢付け油など油分を使わずにざっくりと髪を島田髷に束ねただけです。髪飾りなどもつけづに飾り気のない髪で、喪中の女性がしたといわれてます。別名「精進髷」ともいいます。
日本髪は束ねた髪の面の美しさを出すには油分が必要です。油分がなければ、毛は跳ねて面の美しさは表現できません。老婆は白髪に油分を与えることなく、達磨返しに近い簡便な髷にしていました。毛量も少なく、まさに老婆です。
「草束ね」は老婆がする髪といえます。
みづからのやうに白髪の草たばね (『誹風柳多留』 115篇9丁)
「みづから」は昆布を細く裂き山椒を加えた茶菓子だそうで、いまとなってはどんな形状なのかわかりませんが、逆に「白髪の草たばね」から想像することはできそうです。
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