2021-04-28

『イザベラ・バードの日本紀行』

 イザベラ・ルーシー・バード(Isabella Lucy Bird、1831-1904)という英国人女性が明治11年(1878)に日本を旅しました。


旅行家として著名な女性で、米国、中国、ペルシャ、ニュージーランド、朝鮮、モロッコなど世界各地を旅してます。日本には明治11年の5月から12月までの約8か月間滞在し、日光から新潟、東北地方を経て当時の蝦夷地、北海道の南部を旅しています。さらに神戸、大阪、京都、伊勢も周遊しています。その記録を『日本奥地紀行』として著しました。


緻密な文章で当時の日本の風景や紀行でのできごとなどを詳細に書き残しています。その中に多くはありませんが、当時の日本の髪風俗や風習に関する記述があります。明治11年は丁髷からザンギリ頭への移行期であり、女性は女髪結が公認され、広く日本髪が結われるようになった時代です。


当時43歳だった英国人女性が見た日本の髪風俗を『イザベラ・バードの日本紀行』(講談社学術文庫、約・時岡敬子)にそって垣間見たいと思います。

なお『日本奥地紀行』は完全本、簡略本などが発行されていますが、『イザベラ・バードの日本紀行』は完全本を底本にして翻訳しているので、ここでは同著によることにしました。


『イザベラ・バードの日本紀行』(講談社学術文庫、約・時岡敬子)

第1版、20刷(2015年)


0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。

お金の隠し場所に丸髷

 江戸城の無血開城は、明治維新史のなかでも有名なできごとです。彰義隊などの反乱はあったものの大きな混乱はなく、新時代を迎えることができた、維新史の偉業の一つとして語られることが多い。