「オッカムの剃刀」という格言を最近、目にすることがあります。「剃刀」が入っていますが、理容やシェービングとは関係ありません。
ものごとは、よりシンプルに捉えるほうがより正しい、という思考法ともいえる格言です。
複雑にする冗長さを削ぎ落すことから「剃刀」という言葉が使われただけです。「剃刀」でなく「ナイフ」でもいいかもしれません。
時は中世。イギリスのオッカム村に住むウィリアムという修道士が提唱した思考法といいます。彼の提唱した思考法が、後ちに「オッカムの剃刀」として、哲学や科学に果たした功績は大きい。統計学の重回帰解析などでも「オッカムの剃刀」が出てきます。
『世界はシンプルなほど正しい』(ジョンジョー・マクファデン・著、水谷淳・訳/光文社)で、「オッカムの剃刀」がいかに今日の科学をつくったかを紹介しています。帯に「中世の神学者が命がけで提唱し、地動説、進化論、量子力学など、さまざまな科学革命を可能にした“思考の道具”の物語。」とあります。
「オッカムの剃刀」、理容やシェービングとは無関係な「剃刀」でした。
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